第三弾出張授業を行いました

3月11日、知人で学生の安部栄光さん(福島出身、今春より東京大学大学院学際情報学府文化人間情報学コースに進学)が福島からGood Jobsの1日講師をしに来て下さいました。

当日は、得意の中国語を活かし、子ども達に中国語の発音の仕方と、簡単なあいさつや日常会話を教えて下さいました。

子ども達は、初めて会った安部先生に興味津々で、講義前は自分達が作ったパソコンの作品を見てもらったり、一緒に身体を動かし、遊びました。

講義は、随所に子ども達が好きなクイズを織り交ぜてくださり、”初めて”が苦手なお子さん達もスムーズに参加することができました。

自己紹介では、一人一人のお子さんが安部先生に自分について伝えることができました。

初めての中国語は、独特な発音を難しがる様子もありましたが、皆思い思いに発声し、新しい知識の習得を楽しんでいました。

Good Jobsでは、普段はなかなか出会う機会のない、様々な分野で活躍する大人の方達を講師にお呼びし、自由な発想での授業を不定期で開催しています。

以下、安部さんに当日の感想を寄せていただきました。

―グッジョブでの講師をしての感想

この経験を一言で言ってしまえば、学びの多い出来事であったと言えると思います。

本来は教える立場としての参加ですから、人によってはなんとなく意外に思うかもしれません。ですが教えた以上に結果的にむしろ僕自身の学んだことの方が多かったと振り返って思いました。

子ども達は素直で純粋で可愛い子達ばかりでした。子ども達の話をしっかり聞き、それを踏まえてこちらが話すという当たり前のことでもある会話の基本を実践していれば、少しの違和感もなく共に楽しい時間を過ごすことができました。

―これまで考えていたこと

さて、今回の経験を経る前の自分の考えでしたが、極端な話講師として参加はしましたが、これに際し内容を伝えるのにどこか苦労するのではないか、またもしかしたら自分の理解不足から会話がうまくいかないのではないかとの不安が心の中に多少なりありました。それは、自分の普段の生活の中で障がいを持った子ども達に会う機会がそんなになかったことと、事前にお聞きしていた子ども達の特徴を自分の頭の中でイメージした際に過剰に膨らませてしまっていたのが原因であったのかもしれません。

しかし実際は、全然そのような感じではなく、先ほども述べましたが会話の当たり前を行っていれば、全くといって違和感なく一緒に話したり、遊んだりすることができました。

―“グッジョブ”という場所はどういう場所と感じたか

このグッジョブという場は子ども達の心の拠り所になっているのではないかと感じました。これを特に強く感じましたのは、帰宅時間になった子供が「もう帰る時間になったの?」と先生方に尋ねていたのを聞いたからです。先生と子ども達が互いに信頼し合い、子ども達は楽しみな気持ちを持ってこの場に参加しているのだと強く感じました。

先生方は子供たちと接するに際し、人間関係を構築する上で行うと問題が生じることについてはしっかりと伝えますが、それ以外に関しては子ども達の自主性に任せ、ただメリハリを大事にし、学ぶべき時には学ぶと自主性の中にも切り替えというリズムを作っていたことはとても印象に残っております。

子ども達は、自分で作った何らかの成果やできたことを先生に聞いてもらえ、褒めてもらえ、また大事なこととして自由を発揮できる居場所を持つことができているということ、これは正直障がいの有無に関わらず子ども達にとって大事なことであると思っております。このGood Jobsという場所にはそれがあると思いました。さらにこのGood Jobsは人との会話の中で大事な信頼や関係を作り上げる力、また今の社会では不可欠なITスキルを鍛錬できる場所でもあると1日の体験でしたが強く感じることができましたし、同時に素晴らしい空間であるとも思いました。

―結論

少し抽象的で一般的なことかもしれませんが、どれだけ普段の生活の中で自分の中にこれまで接してこなかったものや勝手にイメージして不安がっているものがあるのかと感じました。しかし、その類いのものは一回の貴重な経験によって払拭できることも多いと感じましたし、実際に今回のGood Jobsでの講師経験はこの結果をもたらしてくれました。

障がいの有無に関わらず子ども達の可能性を信じ、それを支えていく場は今の世の中でどれくらいあるのかと考えた時に、いったい幾つ頭に浮かんでくるでしょうか。普通はなかなか浮かばないものかもしれませんが、子ども達にとってこのGood Jobsとはそのような場の一つになる、いやむしろ既にそうであるのではないかと今回の経験を通じて感じました。

これらの様々を踏まえれば、今回の講師体験は非常に自分の中で多くの学びと気づきを得られた場所でありました。自身の視野の狭さ、思い込みで考えてしまう癖と自身に反省を覚える結果もありましたが、それ以上に子ども達との交流によって得られた経験は得難い人生の糧になったと確信してやみません。

安部さん、本当にありがとうございました!

Good Jobsでは、引き続きSkypeを通し、子ども達と安部先生の対話を続けていく予定です。

又この記事を読まれてみて、講師として挑戦してみたいな、と感じた方もどうぞお気軽にお問合せ下さい。

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